Qコラ〜QaaS通信番外編〜(Vol/09)


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こんにちは、LinQ実行委員会です。

 

弊社のQMOから、お客様のより良い製品開発に役立てて頂けるよう、「ソフトウェアテストの手法」や、「品質向上の為のノウハウ」を、毎月第2金曜日にウェブサイト限定のコンテンツとしてお届け致します。

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第9回目「探索的テストへの道を探る」

 

昨今、Webアプリケーション開発(特にアジャイル開発)のテスト戦略において探索的テストが採用されることは少なくはないでしょう。

今回のコラムでは探索テストとは何ぞや?についてというより、探索テストを進めるにあたってソフトウェア検証の現場であれやこれや試行錯誤したことを書いていこうと思います。

 

まず最初に、探索的テストについて簡単に説明すると、テストケースやテスト手順を用意してからテストを実施するスクリプトテストの反対。つまり、テストケース(手順)がない状態でテストを進めていきます。スクリプトテスト(テストケース/手順ありき)に慣れ親しんでいる人にとって、テストケースがない状態で何をテストすれば良いのか?と思うかもしれません。

 

探索的テストは、テストを始める前にドキュメントを全く用意しないという訳でもありません。それではアドホックテストと何ら変わらないものになってしまいます。

 

探索的テストを実施する前に用意するドキュメントには、下記2つは記載するようにしました。

 

– テストするプロダクトの「目的」

– テストする「機能」(範囲)

 

探索的テストを採用する現場では、システム設計書などの詳細なドキュメントがないことが多いので、要件定義フェーズで提示されたシステム要求の何かしらとなります。(ふわっとした内容のドキュメント類が多いです)

 

「目的」には、なるべく自身の言葉で(テストエンジニアという立場で)簡潔に記述するように心掛けました。(テストベースのコピー・ペーストはなるべく避ける)そうすることで、自身がテストするプロダクトについての理解度が明確になると思います。

「機能」については、とりあえず箇条書きでも良いこととしました。

 

ここまで準備できれば、いよいよ探索テストの実施です。(ここまではテストケースを作成するより簡単だし、何より楽です)

 

テスト実施と言っても、テスト分析、設計、実施を同時に進めていきます。(あれやこれや考えながらテストしていく感じ。ここからグッと難易度が上がる。)

ただし、実施していくテストケースというものがないので、明確なテスト進捗もないのです。

つまり、明確なテスト実施終了というのがありませんから、時間を区切って実施するようにします。(セッションベースドテスト)

 

そして、一つのセッションが終わった段階で、自身がテスト実施した結果をドキュメント(テスト結果/報告書)に纏めることになります。

 

実は、ここが探索的テストの実践におけるポイントなのではと思っています。

 

テストケースありきでテスト項目にOK/NGの判定をしていくのがスクリプトテストですが、テストケースがないのですから探索的テストではそういう作業にはなりえません。

テストプロダクトの動作や実行結果が要件に合致しているか?(何が正解か?OKなのか?)を探る作業になるので、そのための客観的な判断材料としてテスト結果を的確に纏める必要があります。

そして、同僚のテストエンジニア(もしくは開発者)に実施したテスト結果を報告し、次のセッションで行うテスト内容(範囲)を決めるという流れになります。

 

後は、テストスケジュール内でこの繰り返しとなり、この繰り返しの過程でテストするプロダクトについての理解を深めていくことなります。

 

探索的テストは、経験ベースのテストに分類されるようにテスト担当者の経験、そして能力に依存するところが大きいです。ゆえに、今実施しているテストばかりに目を向けるのではなく、過去に行なったテスト(テスト結果)に真摯に向き合い研鑽を続ける。そして、テストエンジニアとしてのスキルアップを日々進めていくことによって、次の(未来の)テストの質の向上を図る。そのようなステップ(プロセス)がとても重要と考えます。

 

自身が実施したテスト結果を的確に纏めて第三者に報告する「報告力」

自身が実施したテスト結果を振り返り次のテストに繋げていく「振り返り力」

 

「報告力」「振り返り力」この2つが探索的テストを実践していくあたって必要となる力だと感じました。

 

すぐに結果や正解にたどり着くことはない、1日1日の細かいことの積み重ねだと思います。本当地味な営みですね。

 

QMO(Quality Management Officer):吉井 高広

 

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以上、【Qコラ〜QaaS通信番外編〜(Vol/09)】でした。

 

★Q☆次回は2月9日(金)更新予定です☆Q★

 

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株式会社クアーズ LinQ実行委員会

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