こんにちは、LinQ実行委員会です。
今朝方ですが、関東地方に超大型の台風が直撃しましたね。今回の台風の大きさなのですが、なんと、某夢の国のアトラクションで楽しむことができた大型ストームに匹敵するほどの大きさとのこと!
どうすれば通勤できるか駅で試行錯誤をしているサラリーマンを横目に、いつかこの台風を内側から消せる日がくるのでは・・・と、ちょっとワクワクしていた私なのでした。
さて、それでは本日も「QaaSならでは」の情報をお知らせ致します。
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1.「重いテスト」と「軽いテスト」
2.エンジニア紹介
3.QTopics〜Web限定コラム、更新しました〜
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ご存知の通り、クアーズでは主なサービスとして「ソフトウェア第三者検証」を提供しています。
専門的・客観的にソフトウェアをテストすることにより、「品質を証明する」のですが、中身を紐解くと大半は「テストケースに沿ったテスト」です。
これは仕様書や設計書、マニュアル等をベースに、テストケースやテスト仕様書を作成し、それに沿ったテストを行うことです。
利点としては次のような点があります。
・網羅性が高く、根拠が伝わりやすい。
・機能が当たり前に動作するか?をテストするのには適している。
・テストのエビデンスを残しやすい。
一方、以下のような欠点もあります。
・テストケースを作るための「テスト設計」の業務に相当の時間とコストを必要とする。
・テスト担当者が、テストケースに依存して、機械的な確認になってしまいがち。
・後々の仕様変更などの「変化」に対して柔軟性がない。
良くも悪くも「重いテスト」です。
しかし、昨今のアジャイル開発やDevOps等の開発手法、スマートデバイス向けソフトウェアに代表される開発サイクルの短さや、仕様の落ち着かなさを考えると、従来の「重いテスト」
スタイルだけでは限界があります。
また、一般的に「全体の7%のファイルに100%のバグが含まれている」と言われるほど、バグは特定の箇所に偏在する傾向にありますので、一層「早い・安い・美味いテストが欲しい!」という声が大きくなるのも事実です。
つまり、「軽いテスト」の重要性が急激に高まっていると言えます。
「軽いテスト」スタイルは、一般的に「探索的テスト」と呼ばれています。
JSTQB(ソフトウェアテストの資格)のシラバスには次のように定義されています。
「探索的テストには、テスト担当者がプロダクトとその欠陥の学習、完了すべきテスト作業の計画、テストの設計と実行、および結果の報告を同時に行うという特徴がある。テスト担当者は、テスト実行時にテスト目標を動的に調整し、軽量のドキュメントのみを準備する」
分かりにくいですね・・・。
私なりの探索的テストの解釈は、以下のようなものです。
・テスト設計を頭の中で行い、テストを実施する
・システムの反応を見てアタリをつけながら、次に何をテストすべきかを考える
・使用性やユーザー視点の不具合が見つかりやすい
・不具合発見のコストは安く、発見スピードは速くなる
簡単に言えば「テストケースを作る暇があるなら、テストしようぜ」ですが、それだけに、「テスト設計力と勘のある担当者」と「適切なバグの記録と観察」が求められるため、とても難易度の高いテストでもあります。
もちろん、欠点もあります。(テストケースに沿ったテストの逆です)
・論理的ではなく、網羅性を求めるテストには向かない(合意も得にくい)
・テストのエビデンスが残りづらい
・スキルのないテスト担当者が何も考えずに行うと意味がない
これはあくまで私見ですが、従来日本のIT業界(特にテスト会社)では、「探索的テスト」に対する効果や意義は認められにくい印象があります。それは、あまり意義のある探索的テストが行われず、欠点ばかりが目立ってしまい、さらに欠点が日本の文化に合わないから、ではないかと感じています。
しかし現在、日本のITもベンチャー企業をはじめとして、その文化やスタイルは大きく変わり始めており、意味のある「探索的テスト」の必要性が増しています。
ここまでお話しすると、「探索的テストでいいじゃん!」と感じてしまうかも知れませんが、ソフトウェア開発の現状としては、基本的な品質不足の問題も多く、テストケースに沿ったテスト「重いテスト」も、引き続き重要な意義があります。
大事なのは、「重いテスト」「軽いテスト」それぞれ特性と利点・欠点を理解した上で、企業風土やプロダクト/ユーザーの性質、様々な制約に合わせて、使い分けやバランスをとったテストを行うことです。
クアーズでは、ベンチャー企業のお客様も多く、時代やトレンドに合わせて、「軽いテスト(探索的テスト)」の実績も豊富ですが、お客様のご事情にとことん寄り添い、「ちょうど良いテスト」をご提案できるように取り組んで参ります。
なお、「探索的テストをより詳しく知りたい!」という方は、当社一のアジャイル開発テストエンジニア、QMO吉井がコラムを掲載中です。ぜひそちらもご一読願えれば幸いです。
事業推進部 部長 松原 雄大
▼▽QMO吉井のコラムはこちらからご覧頂けます!▽▼
今回は【エンジニア 宮原】を紹介します。
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QaaS テストエンジニア 宮原 達矢
趣味:デジタルデバイス収集、映画・音楽鑑賞、読書、ゲーム(多趣味!)
手に持っているデバイスは全て宮原の私物!
また、最近は映画が楽しいようでミニシアターや大劇場に、ドキュメンタリー・特撮問わず観に行っているとのこと。
紹介文:QMO 田口
宮原さんとは3年前に、とある現場の案件で一緒になりました。
当時、その案件は人手の入れ替わりが特に激しく、
テスト管理、設計、実施のどれも人手不足の中、
いろいろな業務を実施してもらい、
とても助けていただいたことを覚えています。
その後、何名かは別の現場に移って離れてしまいましたが、
今でも宮原さんを含む当時メンバーで時々集まり、
近況報告を兼ねて食事をするのは、私の楽しみの一つです。
宮原さんは現在もテスト業務で活躍されていますが、自己研鑽も欠かさず、
プライベートの一部でソフトウェアテスト関連の勉強や資格取得も行なっており、
今後の成長が楽しみな方です。
QaaSのソフトウェアテスト・品質向上に対する取り組みをお知らせすべく、弊社QMOが各月毎に様々なテーマに沿って執筆し、ウェブサイト限定で公開しております。
第6回目はQMO石井による「ナビゲーションの検証って実は大変なんです」。
ぜひご覧下さい!
いかがでしたでしょうか?
以上、【QaaS通信/vol.22】でした。
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